ネットビジネス、商売もビジネスも理論通りに稼げることはありません。
知識とノウハウと理論で稼ぐ事ができるのなら経済学の教授はいまごろ全員億万長者で、本や書類に囲まれてつまらない学生に教鞭をふるってはいないと思います。
もしそうなら私達は本やセミナー、教材を買えば買うほど頭が良くなってエキスパートになればなるほど比例して収入があがるはずです。
稼ぐためには知識をどんどん入れて勉強してノウハウを溜め込まないと…
寝る時間も削ってネットでいろいろ調べたり本を読んだりしてもうこの分野では上級者レベルの知識をもっているのに、なぜ一向にお金を稼ぐ事ができないのだろう…。
逆行
私達はその道のエキスパートになればお金を稼げると思っているのですが、それがむしろ障害になって稼げない理由があります。
稼ぐためにはエキスパートではなく、マーケッターになる必要があります。
マーケッターになると商品を買ってくれるようになります。
お客さんが商品を買ってくれないとあなたにお金は入らないので1円も稼ぐ事ができません。
商品を買ってもらうためには、どれだけ勉強してエキスパートになっても全く関係がありません、マーケッターになる必要があります。
あなたがマーケッターになると、お客さんが商品を買ってくれるだけでなく、次に何を売れば良いのかを知ることができます。
売れるかどうか分からない商品を紹介するのはギャンブルです。
100%買ってくれる人がいる商品を売るのがビジネスです。
そして、100%お客さんが買ってくれる商品を見つけ出して作って売ることができるのがマーケッターです。
自動的に成長するビジネス
昔ロバート・アレンが話していたコンセプトだと思うのですが、まさに登りのエスカレーターに乗るためのチケットがマーケッターになることです。
あなた自身、マーケティング、チーム、システム、そして銀行の残高は上り階段のように上がっていきます。
あなたがマーケッターになる方法を知らないと、あなたの知識やノウハウが優れたものになるのと同時進行で商品が売れなくなります。
長い時間と費やして勉強して身につけた知識や、キャリアを費やして構築したノウハウが目の前にドンと置かれた大きな石や、スキューバダイビングに使うおもりのようにあなたの成功を邪魔します。
商品が売れずに生活が苦しくなったり経済的自由を手に入れられないばかりか、お客さんに何を言っても通じないのでビジネスをしながらストレスやフラストレーションが溜まっていきます。
あなたがエキスパートになればなるほど、下りのエスカレーターは加速します。
朝から晩まで無い時間を振り絞って頑張れば頑張るほど体は疲労し、健康を崩すことになってしまうかもしれません。
お金は稼げないしお客さんは言うことを聞いてくれないので常にイライラするようになり、あなたの大事な人にも悪い気分を伝染させます。
不思議なのですが、うまくいかないときは全てが最悪の結果になります。
せっかくうまくいっていた事までを片っ端から悪いイメージで塗り替えてしまっていくからなのですが、そんな時は建設的にお金を稼ぐ方法を考えたり実行したりすることはできません。
何も知らずにエキスパートのマインドセットを繰り返し学び続ければ破産します。
成功するにはマーケッターになる必要があります。
自分を売る人と結果を売る人
エキスパートとマーケッターの違いは、自分を売るか、結果を売るかの違いだけです。
エキスパートは一生懸命必死になって自分を売ります。
自分を売れば売るほどお客さんは財布のひもを固く締め直します。
あなたがアップルやソニーならどんどん名前を売ればいいのです。
世界で一番スタイリッシュなデザインや優れたプラットフォームを提供しているアップルやソニーは、商品を置くだけで飛ぶように売れていきます。
しかし私達の事は誰も知りません。
今のマーケティングはブランディングが大事だ!
ブランディングにまずお金を使おう!
なんてことをしてしまうと、破産一直線です。
私達の事を誰も知らないのにお金を使って私達の名前を売っても一握りの人が名前を知ってくれるだけで1円もお金を稼ぐことはできません。
優秀な人ほど陥る罠
少し考えるとすぐ分かることだと思うのですが、優秀な人ほど成功事例をフォローする”モデリング”能力が高く、まねしてはいけないところまでまねしてしまいます。
エキスパートとマーケッターの違いはその中でも一番重要なコンセプトの一つで、商売をやっていても一生気づかない人もたくさんいます。
「イヤイヤ俺はそんなこと無いよ、起業するときに自社名や新しい商品にブランディングなんて考えていないよ」
「重要なのは商品、商品が何をできるか、何を提供できるかでしょ?そんなことくらいは知っているよ」
と考えるかもしれないのですが、これも半分正解で半分ズレています。
つまり、売ることができないエキスパートの思考です。
フィーチャー・メリット・ベネフィット
商品を売るときには3つの側面を見る必要があります。
フィーチャー(特徴)
メリット(利点)
ベネフィット(利益)
たとえばエアコンの調子が悪いのでそろそろ新しい車を買おうと思っている人が販売ディーラーに来たとします。
このお客さんにどうやったら新しい車を売ることができるでしょうか。
お客さんは新車のレクサスをじっと見ています。
「こんにちは、このレクサスは最近でたばかりの最新モデルで、280馬力なんです。乗り心地は宙に浮いているようで室内にいればクリップが落ちた音でも聞こえるほど静かです。
あ、それに前の車に追突しそうになると、勝手にブレーキが作動する機能が付いてるんです。
絶対カマ掘ることはありませんよ、ハハハ」
カーディーラーだけでなく電化製品を見に行ってもなのですが、95%以上がこの対応です。
あなたにも聞き覚えがあると思いますが、これがC級レベルの営業です。
身なりがどうであれ話し方がどうであれ、どれだけイケメンや美人だとしても私は”ウザイ”と感じます。
この営業マンは車についてはエキスパートです。数十年のキャリアがあるかもしれません。
しかしこの人が売っているのはすべてフィーチャー(特徴)です。
最新モデルも280馬力も乗り心地もすべて特徴です。
特徴を一生懸命売っています。
売れない営業
エアコンの調子が悪くて新しい車の買い換えを考えている人に、全く関係の無い特徴を一生懸命売っても買ってはくれません。
エキスパートになればなるほど車の知識は増え、説明できる数値や機能は増えていきます。
どれだけ知識が増えて、車の全ての部品の型番を空で言えるほどのエキスパートになったとしても、お客さんは買ってくれません。
<h3>マーケッター思考営業</h3>
特徴を売ってはいけないのなら、マーケッターは何を売ってお金を稼ぐのでしょうか。
マーケッターはメリット(利点)やベネフィット(利益)を売ります。
「こんにちは、レクサス見てますけど、何かお困りのことでもあるんですか?」
「イヤ… エアコンが壊れちゃってね、新しい車にしようかと考えてるんだよ… もう、汗がホントに嫌いでね。親の敵くらいに嫌いなんだよ。でもこんな高いレクサスとかである必要もないんだけどね…」
「なるほど、そうだったんですか。
エアコン壊れるときついですよね、暑いから汗だくになっちゃいますよね。汗かいたべべたのシャツでお客さんのところ行くのも気まずいし、パリッとしないですもんね。仕事まとまるはずないですよね 笑
あ、そうそうこちらの2/3程度の値段の車なんですけどね、エアコンが丈夫なメーカーを採用したモデルがあるんですよ。
真夏日とか、みんな汗だくで歩いていたり、他の車のエアコンとかが効かないくらいの暑さでも、この車だけ車の中は冷蔵庫と同じです、よかったら見てみますか?」
「へー、いいね、ちょっとみせてくれる?」
「実はレクサスにもこちらと同じ、壊れなくてガンガンに効くエアコンが入ってるんすよ。
で、これがすごいんですけど、レクサスはシートにもエアコンが回るようになってるんです。
エンジンをつけると15秒後には冷や冷やのシートに座ることができます。
夏とかだと、しばらく止めた後だと車の中は冷えてもシートだけあつかったりしてやっぱり汗かいちゃうじゃないですか。
レクサスなら社内もシートも常に冷蔵庫です。毛穴が2倍になっても絶対に汗かきません」
「え、ほんと? それはすごいな-、そのレクサスは幾らするの?」
…
売れる人と売れない人
同じ営業でも印象がちがうとおもいます。
この後最終的に売れるかどうかは分からないのですが、特徴だけを一生懸命売り込んでくるC級営業マンとの違いが何となく分かってもらえますでしょうか。
他の人が汗だくになっていたり他の車のエアコンが効かないほど暑くてもこのエアコンが効く車というメリット(利点)と、汗をかいてシャツがベタベタにならないというベネフィット(利益)を売っています。
フィーチャー(特徴)を売るエキスパート営業マンとメリット(利点)とベネフィット(利益)を売るマーケッター営業マンのどちらが成績がよいかは分かってもらえると思います。
フィーチャーを売る人が一切売れなくて、メリット・ベネフィットを売る人がいつも売れるというわけではありません。
ただ、セールスという短いコミュニケーションの時間の中で特徴だけをお客さんに説明すれば、お客さんは”自分で”特徴から自分が得られる利点や利益を考えなければなりません。
ほとんどのお客さんはそんな面倒な事はしてくません。
お客さんは知識が全くない素人なので、特徴がどうやって自分の利益になるのか紐付けることもできません。
自分にメリットやベネフィットが無いものに、お客さんはお金を使ってはくれません。
ネットビジネスではホームページがセールスツールとなるのでさらにコミュニケーションの時間は短くなります。
気になる情報がすぐにみえなければ他のサイトに飛んで言ってしまいます。
フィーチャー・メリット・ベネフィットの理解の違いは致命的です。
エキスパートは機能を売る人、マーケッターは利点、結果、利益を売る人です。
あなたが既に商品を売っているのなら一瞬で売上げを数倍にすることができます。
購入率を今すぐ跳ね上げる方法
1.お客さんが求めている結果とそれによって得られる利益を考える
2.結果を提供できる商品やサービスを探す
既に商品を売っているのならお客さんの求める結果と商品を”橋渡し”できるような説明、レポート、記事、レビュー、コンテンツを作る
お客さんに”結果と利益”を売れる準備ができたらすぐに使ってみてください。
広告やウェブサイトやPPCのヘッドラインをそれに従って変えてみてください。
なぜ、エキスパート思考は稼げずにマーケッター思考がお金を稼ぐ事ができるのが目に見えて分かってもらえると思います。
あなたの悩みや気になる事を教えてください!